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アスベスト含有建物の解体ガイド:調査義務・費用・罰則

2023年10月の法改正により、アスベスト(石綿)を含む建材が使われている可能性のある建物を解体・改修する際は、有資格者による事前調査と電子報告が義務化されました。違反すると30万円以下の罰金や工事停止命令を受ける恐れがあります。
本記事では調査義務のポイント、除去費用の目安、罰則と補助金の最新情報をまとめました。


1. アスベスト規制の最新動向(2025 年版)

  • 有資格者調査の義務化:2023 年 10 月 1 日以降、建築物石綿含有建材調査者などの資格保有者しか事前調査を行えない。
  • 電子報告の強化:解体・改修の 14 日前までに 石綿事前調査結果報告システム へ提出。
  • 記録保管義務:調査・除去の写真やマニフェストを3 年間保存。
  • 罰則:報告漏れ・虚偽報告は 30 万円以下の罰金。重大違反では元請業者に是正命令。

2. 事前調査〜除去までのフロー

  1. 有資格者による現地採取・分析
  2. 調査結果の電子報告(14 日前)
  3. 除去計画書の作成:レベル区分に応じた作業方法・養生計画
  4. 届出・掲示:建設リサイクル法届出にアスベスト有無を明記
  5. 除去・梱包・運搬:負圧集じん装置+湿潤化で飛散防止
  6. 完了検査・漏えい測定:基準値以下を確認
  7. マニフェスト発行・3 年保管

3. 費用相場(2025 年基準)

レベル区分 代表例 ㎡単価の目安 備考
レベル 1 吹付けアスベスト 20,000 〜 85,000円 隔離養生+負圧装置必須
レベル 2 耐火被覆材 15,000 〜 50,000円 除去後の漏えい測定が義務
レベル 3 スレート板・ケイ酸カルシウム板 2,000 〜 10,000円 湿潤化で飛散防止処理

※木造 30 坪住宅でレベル 3 のみ混在する場合、追加費用は数十万〜100 万円前後が目安です。

4. 補助金・税制優遇

  • 国交省「吹付けアスベスト除去等事業」:調査費・設計費を 2/3 以内、工事費を 1/2 以内で補助(上限あり)
  • 自治体独自制度:東京都はレベル 1・2 除去で最大 300 万円、23 区は別途上乗せ助成あり
  • 固定資産税減免:アスベスト対策で一定条件を満たすと翌年度に減額

5. 違反した場合のペナルティ

事前調査を怠る・虚偽報告
30 万円以下の罰金、行政指導、公共工事指名停止の可能性あり。
除去基準違反(飛散防止措置不十分)
最大 50 万円の罰金、工事停止命令、再発防止計画の提出
マニフェスト不備・書類未保管
20 万円以下の罰金、是正命令

6. 安全に進めるためのチェックリスト

  • 有資格調査者の氏名・登録番号を確認
  • 調査結果報告書と電子届出の控えを入手
  • 除去計画に飛散防止手順と漏えい測定を明記
  • 請負賠償責任保険で第三者損害を補償
  • 見積書に「アスベスト処分費」項目があるか確認

7. よくある質問

Q. 調査済み証明書は誰が発行しますか。
A. 有資格調査者が署名し、発注者と元請業者が保管します。
Q. レベル 3 のみでも必ず報告が必要?
A. はい。含有率 0.1 % 超ならレベルに関係なく電子報告が必須です。
Q. 費用を抑えるコツはありますか。
A. 複数社見積もりで処分費単価を比較し、自治体補助金を併用してください。

8. まとめ

アスベスト含有建物の解体では「調査 → 電子報告 → 適正除去 → 書類保管」の順守が必須です。費用は㎡単価で2,000~85,000円と幅が広いため、調査結果をもとに複数社で比較しましょう。違反時の罰則は最大 30 万円の罰金や工事停止命令など重く、専門業者との連携が欠かせません。迷ったら 解体あいみつの無料相談・お見積りフォーム で調査から補助金申請まで一括相談できます。

※本記事は 2025 年 8 月時点の法令・公表資料を基に作成しています。最新情報は国土交通省・厚生労働省の公式発表をご確認ください。

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