川口市｜通学路の既存ブロック塀安全対策補助／解体・アスベスト・建リ法—現場停止を招かない実務ガイド

結論：成功の3原則

1. 交付決定前の契約・着工は不可。「申請→交付決定→契約→着工」を厳守。既施工分は原則対象外。
2. 通学路の定義・該当判定を先に確定。学校指定のルート、道路種別、延長/高さの根拠写真を整備し、工程に反映。
3. 同一仕様の相見積で比較可能性を担保。本体・付帯（外構/残置/地中障害）・仮設/養生・運搬/処分・石綿・近隣対策を分離し、処分場・搬出動線・積替え有無まで可視化。

制度の全体像（川口市＋国法令）

川口市は通学路に面する危険ブロック塀等の撤去・改修を支援。案内PDFとページで運用が明示されています。加えて、全解体や一定規模改修ではアスベストの事前調査・掲示・届出、解体80㎡以上では建設リサイクル法の着工前届出が必要。助成要件×国法令を一体管理して初めて、審査差戻し・現場停止を防げます。

制度詳細：カード＆比較表

工程と書類：申請→交付→契約→着工→完了

1. 現況調査：所在地、道路種別（市道/県道/国道）、通学路該当、塀の延長/高さ、劣化状況、引込・電柱・バス停等の障害、石綿疑い箇所。
2. 制度当て込み：補助、アスベスト、建リ法を同時に検討。交付前に契約・着工しない工程を確定。
3. 相見積（同一仕様）：本体、付帯（門扉/看板/庭木/残置/地中障害）、仮設/養生（仮囲い、防音/防塵）、運搬/処分（処分場、積替え有無、距離）、石綿（調査→届出→除去→処分）、近隣対策（掲示・説明・計測・誘導員）を分離。
4. 交付申請：申請書、誓約/同意、登記・税証明、位置/配置図、現況写真、見積内訳、工程表、資格・登録。
5. 交付決定→契約→着工：決定通知後に契約。標識掲示、通学時間帯に合わせた車両動線、散水、計測、誘導員配置を工程表に反映。
6. 施工：分別解体、飛散・騒音抑制、気象（風向・雨）で散水/シート強化、苦情初動（原因→是正→再発防止）。
7. 完了報告：前中後写真、領収、産廃マニフェスト、契約/変更契約写し。金額確定→請求。

費用最適化：付帯・運搬・石綿の透明化

• 付帯の線引き：基礎・門柱・看板・庭木・残置・地中障害を独立項目化し、発見時単価を契約明記。
• 運搬・処分のロジック：処分場・積替え・距離を明示。運搬制限時間（通学時間）との整合をとる。
• 石綿は別建て：調査→分析→掲示→届出→隔離/陰圧→除去→最終処分→記録保存を分離計上。

アスベスト：標識掲示・届出・記録保存

全解体・一定規模改修は事前調査義務。結果標識の掲示、写真保存、該当作業の届出が必要。近隣説明では、区画・負圧・飛散防止・計測・緊急連絡網を示す。

建設リサイクル法：届出と分別解体

解体80㎡以上等は着工前届出。分別解体計画、図面、写真、契約書写し、委任状等を整備。審査期間を考慮して工程に組み込む。

近隣周知：通学時間帯と動線の設計

• 標識：工事概要・連絡先・石綿有無・工程を見やすく掲示。
• 周知文：工期・作業時間・車両動線・対策・計測方針を配布。通学ピークを回避し、誘導員を時間帯で厚く配置。
• 計測・開示：騒音・振動・粉じんを日次で記録し問い合わせに即応。
• 苦情初動：原因→是正→再発防止を当日内で回す。写真・動画で証跡化。

ケース別：狭隘路・通学路交差・沿道用途

狭隘路：小型重機・手壊し併用、上部養生強化、車両サイズ制限。
通学路交差：横断方向の見通し確保、コーン帯の連続、教師・PTAと時間共有。
沿道用途：病院・保育施設は救急車動線を優先。物流施設は搬出ピーク（朝夕）を避ける。

チェックリスト（保存版）

• 共通：申請書、誓約/同意、登記事項証明、税完納、位置図、配置図、現況写真。
• 見積/契約：内訳、数量根拠写真、工程表、契約書、資格/登録写し。
• ブロック塀：通学路該当、延長・高さ根拠、撤去前後写真、改修/新設仕様。
• 石綿：事前調査記録、標識写真、（該当）届出控、作業計画、処分証。
• 建リ法：届出書、分別解体計画、図面、工程表、契約書写し、委任状、写真。
• 完了：前中後写真、領収、産廃マニフェスト、契約関連写し。

よくある質問（川口市）

一次情報リンク（川口市公式）

• 既存ブロック塀等安全対策補助（通学路） … 制度案内 ／ 案内PDF