久喜市｜危険ブロック塀撤去・建替え補助金と家屋解体の完全ガイド―助成・届出・費用・実務を網羅
はじめに：久喜市で解体・撤去を行う前の3原則
久喜市では、市民の安全を守るため、地震などによるブロック塀倒壊事故を防ぐ目的で、「危険ブロック塀等撤去・建替え補助金」制度を設けています。通学路や避難路に面した危険な塀を安全な構造に改修する場合、費用の一部を市が助成します。
また、家屋の解体や大規模改修を行う場合は、建設リサイクル法やアスベスト関連法令による届出が義務づけられています。これらの制度は連動して運用されており、誤った手順で進めると補助金の対象外になる場合があります。以下の3原則を押さえておきましょう。
- 交付決定前に契約・着工しない。 通知前の工事は補助対象外です。
- 相見積は同仕様で比較。 本体・付帯・運搬・石綿などを同条件で統一。
- 補助金・法令届出を並行管理。 建リ法・アスベスト・補助金申請を一本化して工程を組む。
久喜市は住宅密集地と交通量の多い道路が隣接するエリアが多く、施工中の安全管理や周知の徹底が求められます。
久喜市の危険ブロック塀撤去・建替え補助制度
久喜市では、通学路や道路に面した危険なブロック塀・門柱などを撤去し、安全性の高い軽量フェンス等に建替える工事に対して補助金を交付しています。控え壁の不足、ひび割れ、傾きなどの劣化がある塀が対象です。
| 制度名 | 対象構造物 | 補助内容 | 上限・条件 | 一次情報 |
|---|---|---|---|---|
| 危険ブロック塀等撤去・建替え補助金 | 通学路・避難路に面する危険塀 | 撤去費および新設フェンス費の一部補助 | 撤去のみ上限10万円／建替え含む上限20万円／交付決定前着工不可 | 久喜市公式 |
| 住宅耐震改修助成（参考） | 旧耐震基準住宅 | 診断・補強・改修の費用助成 | 年度ごとの予算枠により変動 | 久喜市公式 |
交付申請から決定通知までは2〜4週間ほどかかります。予算枠に達すると受付が終了するため、早めの申請が推奨されます。
申請から完了までの流れ
- 現況調査：塀の高さ・厚み・控え壁・傾き・劣化状況を確認し、写真で記録。
- 市への事前相談：対象要件を久喜市 建築指導課で確認。
- 見積取得：撤去・建替えを分離して複数業者から見積取得。
- 交付申請：見積書・位置図・写真・所有者同意書を添付し申請。
- 交付決定通知：審査後に通知書発行。通知後に契約・着工可能。
- 施工：防音・防塵・散水・安全誘導を実施。
- 完了報告：撤去・新設後の写真、領収、マニフェスト等を添付して報告。
費用と見積の最適化ポイント
- 付帯項目を明確化：門柱・庭木・残置物・地中障害を独立項目に。
- 処分費：処分場・運搬距離・積替え有無を明記。
- 仮設養生費：防音・防塵シートを重ね張りし、歩行者安全を確保。
- 石綿費：調査・届出・除去・処分を分離計上して透明化。
アスベスト（石綿）関連法令と届出
全ての解体・改修工事で、アスベスト事前調査が義務化されています。調査者は有資格者（建築物石綿含有建材調査者）である必要があります。結果は現場に掲示し、写真で保存します。
特定粉じん作業に該当する場合は、埼玉県環境管理事務所への届出が必要です。届出遅延や記載不備は罰則対象になります。
建設リサイクル法と届出の実務
延床80㎡以上の建物を解体する場合、建設リサイクル法に基づき、着工前に届出が必要です。発注者（または代理人）が契約書写し・図面・写真を添付し、久喜市 建築指導課へ提出します。
届出内容と契約書・工程表が一致しないと差戻しの対象になります。余裕をもって工事開始7日前までに届出を完了させましょう。
近隣対策・安全管理・苦情対応
- 工事概要・工期・連絡先を記載した案内文を配布。
- 標識掲示・歩行者誘導・安全通路の確保。
- 粉じん・騒音・振動の測定結果を記録し、問い合わせに即対応。
- 苦情は当日中に原因特定→是正→再発防止を行う。
提出書類チェックリスト
- 申請書・位置図・現況写真・見積書・所有者同意書
- 契約書・領収書・完了写真・マニフェスト
- アスベスト調査結果・届出控・資格証写し
よくある質問（久喜市）
交付決定前に着工した場合、補助金はもらえますか？
いいえ。交付決定前の着工は補助対象外です。
塀の基礎を残して撤去しても補助されますか？
原則、基礎を含む全撤去が対象です。部分撤去は対象外の場合があります。
新設フェンスの高さ制限はありますか？
高さ1.2m前後が標準です。構造・材質の条件は要項で確認しましょう。
一次情報リンク
※補助金の上限額・受付期間は年度により変更されます。最新情報は久喜市公式サイトを必ずご確認ください。
