浦安市｜耐震改修・アスベスト・建設リサイクル法の解体・改修ガイド

はじめに：浦安市で解体・改修を行う際の基本方針

浦安市は、市内の住宅の耐震化を推進していますが、他の多くの自治体とは異なり、2025年10月現在、「危険ブロック塀の撤去」や「老朽家屋・空き家の解体（除却）」そのものを直接支援する補助金制度は設けていません。

市の支援策は、昭和56年5月31日以前に建築された旧耐震基準の木造住宅を「改修・補強する（＝解体ではない）」場合の費用補助（耐震診断・耐震改修）が中心となります。

したがって、浦安市で建物を解体する場合は、補助金の対象外となる可能性が高いことを認識しつつ、以下の法令遵守を徹底することが重要です。

1. 補助金対象の確認。 解体（除却）は対象外ですが、耐震改修（リフォーム）を行う場合は、市の「住宅耐震化事業」の対象か確認し、交付決定前に契約・着工しないこと。
2. 法令・届出の遵守。 アスベスト（石綿）調査と「建設リサイクル法」の届出は、解体工事において必須の手続きです。
3. 同一仕様で相見積を取る。 仮設・運搬・石綿処理・処分費を分離記載させ、費用を比較検討すること。

浦安市の補助金制度（耐震化支援）

前述のとおり、浦安市に解体（除却）に関する補助金はありません。市が実施しているのは、旧耐震基準の木造住宅の安全性を高めるための「耐震化」支援です。

※耐震改修補助金を利用する場合は、申請前に必ず浦安市役所 建築指導課に事前相談を行い、交付決定通知書を受け取ってから契約・着工する必要があります。

申請から完了までの流れ

（※耐震改修補助金を利用する場合の流れ）

1. 現地調査： 建物の状況、耐震性の確認。
2. 事前相談： 浦安市 建築指導課で制度対象の可否を確認。
3. 耐震診断： 市の補助を利用し耐震診断士による診断を受ける。
4. 見積取得： 耐震改修の設計・施工について複数業者から見積を取得。
5. 交付申請： 申請書・見積書・設計図などを提出。
6. 交付決定通知： 通知書受領後に契約・着工。
7. 施工管理： 散水・防音・誘導員配置など安全対策を実施。
8. 完了報告： 写真・領収書・マニフェスト等を提出。

費用相場と見積最適化のポイント

建物の解体費用は、木造住宅で坪単価3〜5万円、鉄骨造で6〜8万円が目安ですが、敷地条件（狭隘道路、重機の搬入経路など）によって変動します。浦安市は住宅密集地も多いため、仮設費や運搬費が割高になる可能性も考慮しましょう。

• 付帯項目の明確化： 門柱・ブロック塀・庭木・舗装・残置物などを独立項目に。
• 運搬・処分費： 処分場の距離・積替え・ダンプ回数を明記。
• 仮設費： 足場・防音シート・散水設備を仕様書に記載。
• 石綿関連費： 調査・届出・除去・処分を別建てに。

アスベスト（石綿）調査・届出義務

千葉県では、建築物の解体・改修時に事前調査・標識掲示・届出・記録保存が義務化されています。
資格者による調査が必要で、含有が確認された場合や一定規模以上の工事では「千葉県 葛南地域振興事務所」（地域環境保全課）へ届出を行います。

建設リサイクル法と分別解体届出

延床80㎡以上の建物を解体する場合、建設リサイクル法に基づく届出が必要です。
発注者が着工7日前までに契約書・図面・委任状などを添付して、「浦安市 建築指導課」に提出します。

近隣配慮と安全管理

• 工事案内文を配布し、標識を設置。
• 防音・散水・誘導員で安全を確保。
• 粉じん・騒音・振動の記録を日次管理。
• 住宅密集地では特に丁寧な近隣挨拶が重要です。

提出書類チェックリスト

• （補助金申請時）申請書・位置図・現況写真・見積書・所有者同意書
• （工事完了時）契約書・領収書・完了写真・マニフェスト
• アスベスト調査結果・届出控（葛南地域振興事務所）
• 建設リサイクル法届出控（浦安市 建築指導課）

よくある質問（浦安市）

一次情報リンク

• 浦安市公式｜住宅耐震化事業（耐震診断・改修補助）
• 浦安市公式｜ブロック塀等の安全対策について（※補助金なし）
• 浦安市公式｜空家等対策について（※補助金なし）
• 浦安市公式｜建設リサイクル法の届出
• 千葉県｜アスベスト関連情報（葛南地域振興事務所管轄）

※補助金額・受付期間は年度により変更されます。申請前に浦安市公式サイトで最新情報をご確認ください。