杉戸町｜危険ブロック塀撤去・耐震改修・アスベスト・建設リサイクル法の完全ガイド

はじめに：杉戸町で解体・撤去を行う際の基本方針

杉戸町は埼玉県東部に位置し、古くから住宅地と農地が混在する地域です。老朽家屋や通学路沿いのブロック塀の安全対策が課題とされ、町では「生垣設置奨励補助金」制度を設け、ブロック塀等の撤去と生垣の設置を推進しています。

一方で、2025年10月現在、杉戸町には「老朽家屋」や「空き家」の解体（除却）そのものを対象とした補助金制度は設けられていません。

建物の解体や補助金を利用した撤去を行う際には、アスベスト（石綿）関連法令や建設リサイクル法の届出が義務です。これらを怠ると行政指導や罰則の対象になることがあるため、補助制度とあわせて正確に進めることが重要です。

1. 交付決定前に契約・着工しない。 着工前に交付決定を受けることが必須です。
2. 同一仕様で相見積を取る。 仮設・運搬・石綿処理・処分費を分離記載。
3. 法令・制度を同時管理。 工期・届出・補助申請を整合させる。

杉戸町は小学校や保育施設が密集するエリアもあり、工事中の騒音・粉じん・交通安全への配慮が求められます。計画段階で施工環境を考慮することが、スムーズな申請と施工のカギです。

杉戸町の補助金制度（ブロック塀・耐震）

杉戸町では、倒壊の恐れがあるブロック塀等を撤去し、新たに生垣を設置する場合に費用を支援する補助制度があります。また、老朽住宅の耐震化に対しても補助制度を利用できます。

※「老朽家屋・空き家」の解体（除却）そのものに対する補助金制度は、2025年10月現在ありません。

補助対象とならないケース（既に工事契約を締結済み、要件外の構造など）もあるため、申請前に必ず杉戸町役場（生垣は環境課、耐震は建築課）に事前相談を行いましょう。

申請から完了までの流れ

1. 現地調査： 塀や建物の高さ・控え壁・老朽状態を確認。
2. 事前相談： 杉戸町役場の担当課（環境課または建築課）で制度対象の可否を確認。
3. 見積取得： 同一仕様で複数業者から見積を取得。
4. 交付申請： 申請書・見積書・写真などを提出。
5. 交付決定通知： 通知書受領後に契約・着工。
6. 施工管理： 散水・防音・誘導員配置など安全対策を実施。
7. 完了報告： 写真・領収書・マニフェスト等を提出。

費用相場と見積最適化のポイント

ブロック塀の撤去費用は1mあたり1〜1.5万円、木造住宅の解体は坪単価3〜5万円が目安ですが、敷地条件（段差・狭隘道路など）によって費用が変動します。

• 付帯項目の明確化： 門柱・庭木・舗装復旧・残置物などを独立項目に。
• 運搬・処分費： 処分場の距離・積替え・ダンプ回数を明記。
• 仮設費： 足場・防音シート・散水設備を仕様書に記載。
• 石綿関連費： 調査・届出・除去・処分を別建てに。

アスベスト（石綿）調査・届出義務

埼玉県では、建築物の解体・改修時に事前調査・標識掲示・届出・記録保存が義務化されています。
資格者による調査が必要で、含有が確認された場合や一定規模以上の工事では「埼玉県 東部環境管理事務所」へ届出を行います。

建設リサイクル法と分別解体届出

延床80㎡以上の建物を解体する場合、建設リサイクル法に基づく届出が必要です。
発注者が着工7日前までに契約書・図面・委任状などを添付して、「埼玉県 越谷建築安全センター（杉戸駐在）」に提出します。（※届出先が杉戸町役場ではない点に注意）

近隣配慮と安全管理

• 工事案内文を配布し、標識を設置。
• 防音・散水・誘導員で安全を確保。
• 粉じん・騒音・振動の記録を日次管理。
• 通学時間帯は重機稼働を制限。

提出書類チェックリスト

• 申請書・位置図・現況写真・見積書・所有者同意書
• 契約書・領収書・完了写真・マニフェスト
• アスベスト調査結果・届出控・資格証写し
• 建設リサイクル法届出控

よくある質問（杉戸町）