鉄筋コンクリート（RC）造の建造物は、外壁や柱などに鉄筋とコンクリートを用いて作られています。

住むときには強度が高いことがメリットとして挙げられますが、解体するとなれば難易度が高くなります。

鉄筋コンクリート造の建物を解体するときは重機を使うことも多く、騒音や振動が出やすいという点で周辺への配慮も重要です。

本記事では、鉄筋コンクリート造の建物の基本的な情報、解体費用、解体工事の期間、主な解体方法について解説します。

梁、柱、壁、床など特に強度が重視される部分に、鉄筋とコンクリートを用いる構造をまとめて「鉄筋コンクリート造」または「RC造」と言います。

鉄筋で作った枠にコンクリートを流し込むため、建物の強度がとても高いことが特徴です。鉄筋コンクリート造は、耐震性や耐久性といった性能がとても高く、10階未満の中低層に分類されるマンションで多く採用されています。

鉄筋は引っ張る力に強い反面熱に弱く、コンクリートは熱に強く引っ張る力に弱いという特徴があります。2つの特性を組み合わせることで、耐火性や強度に優れた建物を作ることが可能なのです。

鉄筋コンクリート造の建物を解体するときの費用と期間について、それぞれ解説します。

鉄筋コンクリート造の解体工事にかかる費用の相場は、以下のとおりです。

鉄筋コンクリート造を解体する場合、重機を使う頻度が高いことや工期が長いことを理由に木造に比べて高額になります。

また、重機を使うコストなどの都合から、狭ければ安く広ければ高いという単純計算にはなっていない点にも注意しましょう。

坪単価は業者によって異なるため、解体依頼をする前に複数の見積もりをもらうことをおすすめします。

鉄筋コンクリート造の建物を解体する場合、木造建築の2倍かかることを想定してください。騒音や振動が大きくなることを踏まえ、人が少ない時間に限定して作業を進める必要があるためです。

一般的なマンションの解体であれば、20～30日程度を目安として覚えておきましょう。ただし、天候や予期せぬトラブルのために工事期間が伸びることもあります。

スケジュールには余裕を持たせておくと安心です。

解体工事は、基本的には以下の流れで進んでいきます。

①工事内容・予定期間の確認
②足場や養生の設置
③屋根や内装の解体・撤去
④外壁や柱の解体・撤去
⑤廃棄物の搬出
⑥杭抜き
⑦整地

建物の解体に際して騒音や粉塵が発生するため、近隣に大きな影響が出ます。工事を始める前に、工程表などとともに騒音や振動が大きくなる日にちを掲示し、近隣からの理解を得ておきましょう。

近隣トラブルによって、工事を中断せざるを得なくなることもあるため期間中も周囲への配慮は欠かせません。

鉄筋コンクリート造（RC造）の解体方法は主に3つあります。建物の大きさや周囲の環境に応じて解体方法が決まります。

現在主流となっているのは、騒音や振動が抑えられるうえに作業効率が高い圧砕機工法です。

大型ブレーカー工法や転倒工法は、周辺や建物の条件などによって適切に取り入れられる工法です。

強度の高さが魅力である鉄筋コンクリート造（RC造）。中低層に分類される多くの建物に採用されている構造です。

そんな鉄筋コンクリート造の解体は、木造の解体と比べて高い費用と長居期間が必要です。
また、騒音や振動によるクレーム予防や対策も念入りにおこなう必要があります。

鉄筋コンクリート造の解体には、高い技術や多くの現場経験、建造物と解体に関する知識が求められます。信頼できる解体業者に依頼することで、スムーズな解体が望めるでしょう。