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京都市の「空き家税」が全国初導入へ|非居住住宅利活用促進税の仕組みと解体を検討すべき理由

京都市が全国初の「空き家税」を導入

京都市は全国で初めて、空き家に対して独自に課税する「非居住住宅利活用促進税」(通称・空き家税)の導入を決定しました。この税は、京都市の市街化区域内にある非居住住宅(住民が実際に居住していない住宅)の所有者に対して課税されるものです。

京都市がこの新税の導入に踏み切った背景には、深刻な人口流出の問題があります。京都市の人口は2021年の1年間だけで約1%減少し、その減少幅は2年連続で全国一位となりました。住宅価格の高騰や空き家の増加が人口流出の一因とされており、空き家の流通促進と利活用を税制面から後押しする狙いがあります。

非居住住宅利活用促進税の具体的な仕組み

この税は、京都市の市街化区域内に所在する非居住住宅の所有者に対して課税されます。「非居住住宅」とは、その所在地に住所を有する者がいない住宅のことです。ただし、住民票がなくても実際に生活の本拠として利用している場合は、課税対象外となります。

税率は、建物に対しては固定資産税評価額の0.7%、土地に対しては固定資産税評価額に応じて3段階(0.15%、0.3%、0.6%)に分けられています。具体的な税額の計算例として、固定資産税評価額が2,000万円の建物と1,000万円の土地を所有している場合、建物分が14万円、土地分が1万5,000円から6万円程度となり、合計で年間15万5,000円から20万円程度の追加負担が生じる計算になります。

課税開始時期と対象外となるケース

当初は2026年度からの課税開始が予定されていましたが、システム開発の影響で延期され、現在は令和12年度(2030年度)からの課税開始が予定されています。ただし、導入当初の5年間は免税点が引き上げられ、家屋の固定資産評価額が100万円未満の物件は課税対象外となる経過措置が設けられています。

課税対象外となるケースとしては、事業用に使用されている物件(事務所やテナント等)、構造上住宅と認められない物件、災害や入院等のやむを得ない事情で一時的に居住していない場合などがあります。別荘やセカンドハウスとして使用している場合も非居住住宅に該当し、課税対象となる点には注意が必要です。

空き家税は全国に広がるのか

京都市の空き家税は全国初の試みとして注目を集めており、他の自治体への波及が予想されています。空き家問題は京都市に限った課題ではなく、全国の多くの自治体が同様の悩みを抱えています。総務省の統計では全国の空き家数は約900万戸に上り、今後も増加が見込まれています。

京都市の先行事例が一定の成果を上げれば、空き家率の高い他の自治体が追随する可能性は十分にあります。特に観光地や大都市近郊で空き家が多い地域では、類似の税制導入が検討される可能性があるでしょう。空き家を所有している方は、自分の自治体の動向にも注目しておく必要があります。

空き家所有者が取るべき対応策

空き家税の導入に備えて、所有者が検討すべき対応策は主に4つあります。第一に、賃貸への転用です。第三者に賃貸し、実際に居住者がいる状態にすれば課税対象外となります。リフォームを行って賃貸物件として活用する方法です。

第二に、売却です。空き家を売却して所有を手放せば、空き家税の負担はなくなります。築年数が古い物件でも、立地条件が良ければ売却は可能です。第三に、解体して更地にしたうえでの土地活用です。駐車場として貸し出す、建て替えを行うなどの選択肢があります。

第四に、解体して土地を売却する方法です。古い建物が残っている状態より更地の方が売却しやすいケースも多く、特に建物の老朽化が著しい場合は解体後の売却が有利になることがあります。

解体を選択する場合のポイント

空き家を解体する判断をした場合、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。まず、解体後の土地活用計画を事前に立てておくことです。解体すると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が上がるため、解体後に何も活用しないまま放置すると、かえって負担が増えてしまう可能性があります。

また、空き家の解体に対する補助金制度を活用することも大切です。多くの自治体が空き家の除却に対する補助金を設けており、上限50万円から100万円程度の補助が受けられる場合があります。さらに、相続した空き家を解体して土地を売却する場合は「空き家の3,000万円特別控除」が適用できる可能性もあるため、税理士に相談することをおすすめします。

まとめ|空き家の「持ちっぱなし」はリスクが増大

京都市の空き家税導入は、空き家を持ち続けることのコストが今後確実に上昇していくことを示しています。固定資産税の優遇除外に加え、独自の空き家税という新たな負担が加わる可能性があるのです。空き家をお持ちの方は、早めに活用か処分かの判断を下し、具体的なアクションを起こすことをおすすめします。

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