千代田区｜解体・ブロック塀等の安全点検／改善工事助成・住宅耐震・アスベスト・建設リサイクル法・事前周知の完全ガイド
結論：外さない3原則
- 交付決定前契約は不可：助成は「申請→交付決定→契約→着工」。既施工分は対象外が原則。
- 相見積は“同一仕様”：本体、付帯（外構・残置・地中障害）、仮設/養生、運搬/処分、石綿、近隣対策を分け、数量根拠と処分先のロジックを明記。
- 基礎・新設の要件を厳密に：ブロック塀の撤去は原則基礎を含む全撤去。新設は軽量フェンス等の仕様・高さ条件を満たすこと。
千代田区はオフィス・官公庁・教育機関が密集し、歩行者・車両・物流が重なるため、車線規制・歩行者動線・時間帯規制に配慮した工程設計が極めて重要です。標識・近隣説明・計測・苦情初動までを予め工程表に入れ、差し戻しや再施工を防ぎます。
千代田区の制度・法令の全体像
実務で関係が深いのは、①道路等に面する安全性が確認できない塀を対象とするブロック塀等の安全点検と改善工事助成、②住宅等の耐震化支援、③全解体・一定規模改修に伴うアスベスト（事前調査・掲示・届出）、④一定規模解体で必要な建設リサイクル法の届出、⑤区の近隣周知・標識の運用です。これらは順序や書類が連動するため、交付決定時期・届出期限・標識掲示と周知のタイミングを一元管理します。
制度詳細（カード＋比較表）
ブロック塀等の安全点検と改善工事助成
耐震化支援（住宅等）
- 診断・補強・建替え等のメニューは年度運用で更新され得る。評点・対象年次・構造等の要件に留意。
- 入口：千代田区公式サイト
アスベスト（石綿）
- 全解体・一定規模改修は事前調査義務。結果の掲示・保存、特定粉じん該当時の届出が必要。
- 標識の掲示位置・記載事項・サイズは手引・要綱の最新版を準拠。
建設リサイクル法（分別解体・事前届出）
- 建築物解体80㎡以上等は着工前に届出が必要。発注者提出（代理可）。
- 図面・写真・契約書写し・委任状等の添付、届出期日を遵守。
| 制度名 | 主な対象 | 助成/義務 | 重要条件 | 一次情報 |
|---|---|---|---|---|
| ブロック塀の安全点検・改善助成 | 道路等に面する危険塀 | 撤去（基礎含む）／軽量フェンス設置 | 高さ・仕様条件／既施工分は対象外 | 制度案内 |
| 耐震化 | 住宅等 | 診断・補強・建替 等 | 評点・対象年次・構造要件 | 千代田区公式 |
| アスベスト | 全解体・一定規模改修 | 事前調査→掲示・保存→（該当）届出 | 資格・標識・期限・記録保存 | 千代田区公式 |
| 建設リサイクル法 | 解体80㎡以上 等 | 着工前届出・分別解体 | 発注者提出（代理可） | 千代田区公式 |
申請→交付→契約→着工→完了の工程表
- 現況の棚卸し：所在地、敷地形状、前面道路幅員、隣接用途（官庁・学校・病院等）、構造/築年、塀の高さ/延長、引込・電柱位置、石綿疑い箇所。
- 制度当て込み：ブロック塀助成、耐震、アスベスト、建リ法。交付決定前に契約・着工しない工程を固定。
- 相見積（同一仕様）：本体、付帯（外構・残置・地中障害）、仮設/養生、運搬/処分、石綿、近隣対策を分離。数量根拠写真・搬出ルート・処分場を明記。
- 交付申請：申請書、誓約/同意、登記・税証明、位置図、配置図、現況写真、見積内訳、工程表、資格・登録写し。
- 交付決定→契約→着工：決定後に契約。標識設置・近隣説明・計測（騒音/振動/粉じん）・誘導員配置・散水頻度を工程に落とす。
- 施工管理：分別解体、飛散・騒音抑制、風向・気象条件で作業切替、苦情初動（原因→是正→再発防止）。
- 完了報告：前中後写真、領収、産廃マニフェスト、契約/変更契約の写し。金額確定→請求。
- 解体後：滅失登記、固定資産税、次用途（建替/売却/暫定活用）。
費用設計：透明性を高める内訳設計
- 付帯範囲：基礎・門扉・看板・庭木・残置・地中障害を独立項目化し、発見時単価を契約へ明記。
- 仮設/養生：官庁・学校が近接する場合は防音・飛散対策を強化。歩道占用・車線規制の許可要否も先に確認。
- 分別精度：木・金属・コンクリ・石膏ボード等の分別徹底で処分単価を最適化。積替えの有無と運搬距離を明示。
- 石綿：調査→掲示→届出→隔離/陰圧→除去→処分を別建てで計上。資格・分析・記録保存をセットで。
- 写真・計測：数量根拠写真・騒音/振動/粉じんのログは、審査短縮・追加費用抑制・苦情対応に有効。
アスベスト：事前調査・周知・届出の実務
全解体・一定規模以上の改修は事前調査義務。結果を標識で周知し、記録保存。特定粉じんに該当すれば届出を行う。掲示位置・記載事項・サイズ・写真の撮り方は手引・要綱を参照。近隣説明では、隔離区画・負圧・飛散防止（散水/養生）・計測方針・緊急連絡網を提示する。
建設リサイクル法：届出・図面・写真
建築物解体80㎡以上等は着工前届出が必要。分別解体計画、図面、写真、契約書写し、委任状等を整備。届出内容と工程表・契約内容の整合を必ず確認。
近隣・情報公開：千代田区のベストプラクティス
- 標識設置：工事概要・連絡先・石綿有無などを通行者から見やすい位置に掲示。
- 周知文：工期・作業時間・車両動線・対策・計測方針を明記。官庁・教育施設・医療機関のピーク時間を避ける。
- 計測・開示：騒音・振動・粉じんを日次で記録し、問い合わせへ迅速に回答。
- 苦情初動：原因→是正→再発防止を当日内で文書化。写真・動画でエビデンスを残す。
提出書類チェックリスト
- 共通：申請書、誓約/同意、登記事項証明、税完納、位置図、配置図、現況写真。
- 見積・契約：内訳、数量根拠写真、工程表、契約書案/契約書、資格・登録写し。
- ブロック塀：危険度判定、延長・高さ根拠、撤去前後写真、新設仕様（高さ・材料等）。
- 耐震：診断報告、評点、補強設計、施工計画、完了実績。
- 石綿：事前調査記録、標識写真、（該当）届出控、作業計画、処分証。
- 建リ法：届出書、分別解体計画、図面、工程表、契約書写し、委任状、写真。
- 完了：前中後写真、領収、産廃マニフェスト、契約関連写し。
よくある質問（千代田区）
基礎を残した撤去は対象になりますか？
原則、基礎を含めた全撤去が助成の前提です。軽量フェンスの新設は高さ・仕様条件を満たす必要があります（助成要綱参照）。
交付決定前に契約しました。救済はありますか？
原則、助成対象外です。直ちに担当部署へ相談し、可否を確認してください。以後は「申請→交付決定→契約→着工」の順序を徹底しましょう。
建設リサイクル法の届出はどこへ？
千代田区の案内に従います。提出先・電子申請の可否・期限は最新の公式情報で確認してください。
一次情報リンク一覧（千代田区公式中心）
※助成額・対象・受付は年度等で変更されます。申請直前に必ず最新の一次情報をご確認ください。
