狭山市|危険ブロック塀撤去・老朽家屋除却・耐震改修・アスベスト・建設リサイクル法の完全ガイド
はじめに:狭山市で解体・撤去を行う際の基本方針
狭山市は、西武新宿線や入間川流域を中心に住宅地と商業地が共存する地域です。築40年以上の建物も多く、老朽家屋の除却や危険ブロック塀の撤去が進められています。
市は、災害に強いまちづくりの一環として危険ブロック塀等撤去費補助制度および住宅耐震改修補助制度を運用しており、一定条件を満たす場合に工事費の一部を助成しています。
また、建物解体時にはアスベスト(石綿)関連法令および建設リサイクル法の届出が義務付けられています。これらを遵守しない場合、罰則や行政指導の対象になることがあるため、補助制度と合わせて慎重に対応することが重要です。
- 交付決定前に契約・着工をしない。 交付決定前の工事は対象外です。
- 見積仕様を統一して比較。 仮設・運搬・石綿・処分を明確に。
- 制度と法令を同時に確認。 工期・届出・補助締切を整合させる。
狭山市では、市街地と丘陵地で工事条件が異なり、騒音や交通対策の設計も大切です。現地環境に応じた工法選択がコストとリスクを左右します。
狭山市の危険ブロック塀撤去・耐震補助制度
狭山市は、老朽化した塀の撤去や住宅の耐震化を支援する補助金制度を設けています。
補助額や対象要件は年度ごとに変動するため、最新の情報を必ず確認しましょう。
| 制度名 | 対象構造物 | 補助内容 | 上限・条件 | 一次情報 |
|---|---|---|---|---|
| 危険ブロック塀等撤去費補助金 | 道路・通学路沿いの倒壊の恐れがある塀 | 撤去・軽量フェンス新設費用の一部を補助 | 撤去上限10万円/新設上限20万円/交付前着工不可 | 狭山市公式 |
| 住宅耐震改修補助金 | 昭和56年5月31日以前に建築された木造住宅 | 耐震診断・設計・改修費の一部補助 | 診断上限5万円/改修上限30万円 | 狭山市公式 |
交付申請から完了報告までは約1〜3か月が目安です。年度内完了が要件となるため、早めの申請・契約準備が不可欠です。
申請から完了までの流れ
- 現況調査: 塀の高さ・劣化・控え壁を確認し写真撮影。
- 事前相談: 狭山市 都市整備課にて対象可否を確認。
- 見積取得: 同条件で複数業者から相見積を取得。
- 交付申請: 申請書・写真・図面・見積を提出。
- 交付決定: 通知後に契約・施工を開始。
- 施工: 防音・散水・誘導員配置など安全対策を実施。
- 完了報告: 写真・領収書・マニフェストを添付して提出。
費用相場と見積最適化のポイント
ブロック塀撤去費は1mあたり1〜1.5万円、軽量フェンス新設を含めると2〜3万円/mが目安です。
坂道や狭小地では搬出・仮設費が上乗せされる場合があります。
- 付帯項目を明確化: 門柱・庭木・舗装復旧・地中障害を区分。
- 運搬・処分費: 処分場距離・積替え・ダンプ運搬条件を記載。
- 仮設費: 防音・散水・足場などの仕様を明示。
- 石綿対策費: 調査・除去・処分を明細に分離。
アスベスト(石綿)調査・届出義務
埼玉県では、建築物の解体・改修時に事前調査・標識掲示・届出・記録保存が義務です。
資格者による調査が必要で、含有が確認された場合は埼玉県西部環境管理事務所への届出が求められます。
建設リサイクル法と分別解体届出
延床80㎡以上の建物を解体する際は、建設リサイクル法に基づく届出が必要です。
発注者が着工7日前までに、契約書・図面・写真・委任状を添付して狭山市へ提出します。
近隣配慮と安全管理
- 工事案内文の配布・標識掲示で周知。
- 防音シート・散水・誘導員で安全確保。
- 粉じん・振動・騒音の記録を実施。
- 学校・保育園周辺では作業時間を調整。
提出書類チェックリスト
- 申請書・位置図・現況写真・見積書・所有者同意書
- 契約書・領収書・完了写真・マニフェスト
- アスベスト調査結果・届出控・資格証写し
よくある質問(狭山市)
交付決定前に工事を始めてしまいました。補助対象になりますか?
いいえ。交付決定前に着工した場合は補助対象外です。通知後に契約・施工してください。
基礎を残した撤去でも対象になりますか?
原則として基礎を含む全撤去が対象です。部分撤去は対象外の可能性があります。
新設フェンスの仕様に制限はありますか?
高さ1.2m程度の軽量金属フェンスが推奨されています。詳細は制度要綱をご確認ください。
一次情報リンク
※補助金額・受付期間は年度により変更されます。申請前に狭山市公式サイトで最新情報をご確認ください。


