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東京都の解体補助金は23区と多摩で仕組みが違う|制度の3系統と62市区町村の調べ方
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東京都の解体補助金でまず知っておきたいのは、「東京都」が個人に解体費を出すわけではないということです。制度を持っているのは市区町村で、申請の窓口もお住まいの区役所・市役所です。
そして23区と多摩地域では、制度の作り方がそもそも違います。この記事では全62市区町村に共通する制度の構造と、自分の市区町村に制度があるかを確実に調べる手順を整理します。
東京都の解体補助は3つの系統に分かれます
| 系統 | 目的 | 主な対象 | 金額の傾向 |
|---|---|---|---|
| 不燃化特区(木密地域不燃化十年プロジェクト) | 燃えにくい街にする | 23区の指定された町丁目のみ | 大きい(150〜280万円)。延床×単価で計算。解体後の固定資産税も8割減免 |
| 耐震化 | 倒壊を防ぐ | 旧耐震(1981年5月31日以前)の木造・非木造。区内全域が対象のことが多い | 中程度(50〜200万円) |
| 空き家対策 | 空き家を減らす | 特定空家等の認定を受けたものなど。多摩地域はこの系統が中心 | 市区によって差が大きい(0〜150万円) |
23区は不燃化特区と耐震化の2系統が主役、多摩地域は空き家対策の枠組みが中心という違いがあります。多摩地域には不燃化特区の指定がないため、23区で見る「最大280万円」のような金額は基本的に出てきません。
23区の実額は早見表にまとめました
公式サイトで金額を確認できた区の一覧は東京23区の解体補助金 早見表にあります。要点だけ挙げると次のとおりです。
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- 杉並区:老朽危険空家の除却が補助率80%・上限150万円
- 板橋区:10分の5・上限100万円/無接道敷地なら10分の8・上限200万円
- 足立区:不燃化特区で最大280万円、耐震の特定地域は9割・上限200万円
- 大田区:区内中小企業者が施工すれば3分の2・上限100万円(それ以外は2分の1・75万円)
- 江戸川区:2分の1・上限50万円、一部地域と空き家は100万円に拡充(2026年度から)
- 練馬区:空き家の解体費補助はありません(不燃化特区の指定もなし)
このように同じ23区内でも0円から280万円まで開きます。区名で調べるのが必須です。
多摩地域・島しょ部・西多摩郡
多摩地域の26市と、島しょ部・西多摩郡の町村については、それぞれ別の記事にまとめています。
多摩地域は空き家対策の枠組みで解体費補助を持つ市と、持たない市がはっきり分かれます。また島しょ部は輸送費の関係で解体費そのものが本土より高くなるため、補助の有無が与える影響が大きくなります。
自分の市区町村に制度があるかを確実に調べる手順
制度の名前が自治体ごとに違うため、検索では見つけにくいのが実情です。次の順で確認するのが確実です。
- 「市区町村名+空き家 除却 補助」で検索する。行政の文書では「解体」ではなく「除却」と書かれます。ここを変えるだけで見つかることが多いです。
- 23区なら「区名+不燃化特区」でも検索する。自分の町丁目が対象かどうかで金額が一桁変わります。
- 「市区町村名+耐震 除却 助成」でも検索する。解体が耐震化の一環として補助対象になっている場合があります。
- 見つからなければ電話する。23区は防災まちづくり課・建築安全課・市街地整備課、多摩地域は住宅課・建築課あたりです。「解体の補助金について」と伝えれば回してもらえます。
- あわせて資産税課にも聞く。解体後の固定資産税の減免制度がある自治体があります。担当が税の部署なので、空き家の担当課では把握していないことがあります。
どの自治体でも共通する3つの原則
- 交付決定の前に契約・着工しない。これを外すとどの制度も使えません。足立区は「事後の申請は助成不可」と明記しています。見積もりを取るのは自由です。
- 締切は年度末ではない。板橋区は12月4日、杉並区は12月18日、江戸川区は12月25日、世田谷区は12月28日、大田区は1月15日。さらに予算枠に達した時点で終わる自治体もあります。
- 上限額を額面どおり期待しない。多くの自治体が「補助率」と「㎡単価×延床面積」の低い方を適用します。杉並区の木密地域は16,500円/㎡、足立区の不燃化特区は木造28,000円/㎡、大田区は39,900円/㎡です。自分の建物の延床面積で計算してください。
解体後の固定資産税は不燃化特区内なら8割減免
住宅を解体すると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が上がります。小規模住宅用地(200㎡以下)は評価額の6分の1に軽減されているためです。
ただし23区の不燃化特区内なら、東京都の不燃化特区支援税制により更地の固定資産税・都市計画税が最長5年度分・8割減免されます。申請先は区ではなく都税事務所で、毎年6月30日までです。
逆に、放置して勧告を受けた場合も特例は外れます。2023年の空家法改正で管理不全空家等も除外対象になりました。解体しても上がる、放置しても上がる、という構図です。全国の減免制度の比較は解体後の固定資産税を減免する自治体一覧にまとめています。
届出などの手続きは別記事にまとめています
建設リサイクル法の届出、アスベストの事前調査、道路使用許可など、解体工事に必要な手続きと東京都特有の注意点は東京都で解体工事をするときの手続きと費用にまとめています。
東京都の解体費用の相場
東京都の解体費用は全国的に高めです。木造住宅で坪単価4万円〜7万円程度、30坪で120万円〜210万円前後が目安。鉄骨造は坪単価5万円〜8万円、RC造は坪単価6万円〜11万円程度です。
23区と多摩地域では条件が違います。23区は前面道路の狭さが最大の要因で、4m未満だと重機が入らず手壊しが増えて2〜5割高くなることがあります。多摩地域は敷地が広く搬入しやすいぶん単価は抑えられますが、傾斜地や擁壁のある敷地では別途費用がかかります。
いずれにしても坪単価の相場だけでは判断できません。現地を見た見積もりを2〜3社から取ってください。見積書は補助金の申請書類にも必要になります。
最終確認日と出典
最終確認日:2026年9月18日/23区の金額は大田区・杉並区・板橋区・足立区・世田谷区・練馬区を2026年9月18日、江戸川区を2026年9月17日に各区の公式サイトで確認しました。
上記以外の市区町村については、制度の有無・金額を確認できていません。隣の市区町村にある制度がこの市区町村にあるとは限りません。制度の有無・補助額・受付状況は年度途中でも変わるため、申請前に必ず担当課へご確認ください。
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